はじめに

2023年12月1日(金)~12月3日(日)に、石川県金沢市で第2回 Startup Weekend金沢を開催いたしました!

イベント開催概要

開催日時:2023年12月1日(金)~12月3日(日)
開催会場ITビジネスプラザ武蔵
参加人数:33名(3日間参加者)、6名(見学者)
コーチ:仁志出 憲聖 氏、上町 達也氏、越後 龍一氏、後藤 一平氏
ジャッジ:福島 健一郎氏、高橋 正浩氏、漆畑 慶将氏
ファシリテーター:岩城 良和
リードオーガナイザー:増井大樹
オーガナイザー:小倉 凌、王 立中、竹知 彩乃、久保田 恭一
イベントページhttps://swkanazawa.doorkeeper.jp/events/161209

スポンサー(敬称略,Doorkeeper掲載順)

ローカルスポンサー
 きまちゃんカンパニー株式会社
 secca inc. (株式会社 雪花)
 株式会社DOKKA
 株式会社 福光屋
通年スポンサー(全国共通)
 弥生株式会社
後援
 石川県

 金沢市

【Day1】

開場&交流会

2021年コロナ禍にミニマム開催となった第1回金沢から2年半の時を経て満を持して開催に至った第2回StartupWeekend金沢(以降SW)は前回叶わなかった立食交流会からスタートしました。

食事で始まり食事で終わるのがSWの流儀。
初対面でもみんなで食事すればすぐに打ち解ける事が出来ます。
※ ピザは「Restaurant MAPS」さんのメニューです。

参加者は3日間お揃いのTシャツを着てイベントを盛り上げてくれます。開催地域ごとにオリジナリティのあるTシャツですが今回は書道家でもあるリードオーガナイザーの増井が筆文字を担当しました。

↑迫力のある筆文字と金沢駅前の鼓門をあしらった Tシャツデザイン

ファシリテーション

会場全体がだんだんアツくなってきたところで、3日間参加者を導いてくださるファシリテータが登場。今回ははるばる茨城県つくば市から岩城良和さんが駆け付けてくださいました。

半導体生産装置などを手掛ける会社の専務である岩城さんは、2014年東京で開催されたStartupWeekend Internationalに初参加、その後自らオーガナイザーになり何度も開催、さらには現在ファシリテータとして全国行脚するというSWフリークな方です。最初につくばで開催した際には参加を呼び掛ける為にベビーカーを押しながらチラシを配るというエピソードはだれよりもNo Talk, All Actionっぷりを感じずにはいられません。

アイスブレイク

最初のアクティビティは恒例のHALF BAKEDという「関係ないワードを2つ組み合わせて即席のビジネスアイディアをつくる」ゲームです。ファシリテータの岩城さんが参加者をランダムに指名し適当な単語を言ってもらいます。その後仮設のチームをつくりランダムに集まった単語からそれぞれ2つをチョイス、「誰の/どんな課題を/こんな解決策で解決する!」という空想のビジネスアイディアを考えます。

上がってきた単語は「傘」「黄色」「かみのけ」「聖徳太子」「とびら」「センチメートル」などなど まったく関係のなさそうなものばかりです。ここで考えるビジネスアイディアは頭の柔軟体操が目的なので実現の可能性は全くない空想でOK。  しょっぱなから脳みそフル回転ですが、自由に発想できるので楽しいです。

1分ピッチ

アイスブレイクで会場がさらにアツくなったところで、いよいよ実現したいアイデアを1分で話す1分ピッチ。使える道具はA4の紙1枚と自分のトーク。キッチリ1分経ったらどれだけ熱く語ろうともそこで終了です。
大事なことは短く端的に伝えるという事を身をもって感じました。

チーム作り

26名の方がピッチに挑みましたが、全ての思いをカタチにできるわけではありません。
どれだけ個人の想いが強くてもSWでは3人以上のチームが出来ないと次のフェーズには進めないので頑張ってアピールしてメンバーを募ります。

8つのチームが出来ました。このメンバーで3日間の行動が始まります!!

(ひだりから)
ブラックバイト撲滅を目指す「バイTALK」
なりたい髪色にコミット「未来の金髪Guys」
子供達に第三の居場所を「Children’s House」

化粧品は試してから買いたい「Hero」
若手工芸作家の作品を届けたい「YSYK」
皆に心地よい眠りを「Kokochi」

パートナーとのトラブルを生理で解決「Soft Heart」
店舗のアイドリング時間を活用「学食堂」

チームができた後は互いに連絡先を交換し、メンバー同士で懇親を深めるため飲みに繰り出したり、作戦会議をしたりとそれぞれのチームカラーが見えはじめてきました。

【Day2】

開場&ワーク&ファシリテーション

熱狂2日目の朝。ジャストアイディアからビジネスアイディアに昇華させるための考え方やMVP(最小限プロダクト)を使った仮説検証などの方法論をファシリテータから学び、各チームごとアイディアづくりを進めました。

昼食

昼食は通称「チャンカレ」こと金沢カレーの雄、チャンピオンカレーのLカツで腹ごしらえです

コーチング

アイディアづくりや検証を午前に一通り進め、午後からはコーチングの時間です。それぞれ起業や新規事業などの立ち上げ経験から、参加者たちのアイデアにフィードバックを行います。

コーチご紹介(敬称略)
・仁志出 憲聖(株式会社ガクトラボ)
・上町 達也(株式会社雪花
・越後 龍一(46000株式会社)
・後藤 一平(一般社団法人PADAYON

複数のコーチから多面的なアドバイスをもらうことで自分たちのアイディアを客観的に考え直す事ができます。画期的だと思っていたが実は凡庸なアイディアだった。ニーズと思っていたものは自分の思い込みだったなど。フィードバックは必ずしも肯定的な物ばかりではありませんが、そこで得られるものはとても大きな意味を持っています。 実はこのコーチングセッションこそスタートアップウィークエンドの醍醐味です。2日目の午後から3日目の午前まではとても苦しい時間帯ですがここを乗り越えてこそ何物にも代えがたい達成感と爽快感にたどり着けます。

地酒で乾杯条例??

石川県には地酒で乾杯をしようというユニークな条例があります。(※いしかわの酒による乾杯を推進する条例)日本酒生産の好条件がそろった石川県ならではですね。株式会社福光屋さまより協賛品としてご提供いただいた日本酒を3日間会場にて振る舞いました。(もちろんお酒は20歳から)

午後はひたすら仮説と検証の繰り返しです。各チームアンケートをとったり街に繰り出してインタビューしたり机上の空論から徐々に実際のアクションへと行動が変わってきました。 夕方になりゆっくりご飯をと言いたいところですがそれぞれが調査や検証しながらの食事となりました。   

スタートアップにはDEATH VALLEY(死の谷)とよばれる期間があると言われています。これはスタートアップとして混沌から安定して経営していくまでの苦しい期間を指しますが、スタートアップウィーケンドでは2日目の夕方から3日目の午前中がまさにこれに当たります。 事業アイディアが二転三転しチームの中でも意見が分かれます。ツイッターで意見を集めたり、顧客になりそうな人を見つけてZoomでインタビューしたりと1秒も無駄にはできません。 会場は22時にクローズとなるため各チーム深夜までやっているお店や参加者の家などに場所を移しアイディアの検証をつづけます。(※焼肉弁当は「焼肉 バンライ」さんのメニューです)

2日目の夜は 長い長い夜になりそうです。

【Day3】

開場&ワーク&ファシリテーション

初日とはうってかわって疲れと焦りの表情が滲む参加者。中には徹夜したチームもいてスタートアップのリアルな現状をそれぞれが体現しています。眠気が襲い、頭の回転数も落ちる中、それでも前に進もうとする情熱と行動力。

アイディアを積んでは崩し、積んでは崩し、あせれば焦るほど空回りしますが。5時間後に迫る最終ピッチに向けチームのメンバー全員がそれぞれの役割をこなしビジネスモデルをくみ上げて、資料を進めます。

作業しながらでも片手で食事ができるように3日目のお昼ご飯はおにぎり!束の間の癒しです。
余談ですが、3日目のお昼ご飯は「絶対にサンドイッチかおにぎりが良いですよ」と教えてくださったのはベテランオーガナイザーの久保田さん。参加者は食事どころじゃないので片手で済ませられるものが一番良いんですと。
おにぎり&おかず は「釜炊きおにぎり みつや」さんのメニューです。

発表間近!最後の追い込み!

お昼も休みなく意見を交わし体力は限界。それでも、必死にアイデアを練り続け形にしていく参加者たち。
時間は無情にも刻々と進み、気づけばもう最終発表の時間。ギリギリまで資料の調整をし、あとは覚悟を決めて仲間を信じるのみ!

そしていよいよ最終ピッチが開幕です。

最終発表

ジャッジ紹介(敬称略)
・福島 健一郎(ふくしま けんいちろう) アイパブリッシング株式会社、石川県デジタル政策アドバイザー、ほか
・高橋 正浩(たかはしまさひろ)    株式会社DOKKA、七尾市議会議員ほか
・漆畑 慶将 (うるしばたけいすけ)   株式会社OK Junction一般社団法人交通都市型まちづくり研究所 ほか

審査の評価基準は以下三つ。
StartupWeekendが掲げる全世界共通のチェックポイントです。

  1. Validation
  2. Execution and Design
  3. Business Model

今回のスポンサーでありジャッジも務めてくださった株式会社DOKKA高橋さんのスピーチで会場のボルテージが一気に高まりました。

3日間の集大成ファイナルピッチがスタート 
初日からビジネスモデルの仮説検証を続けてきた8つのチームがそれぞれ5分間のピッチに挑みます
各チームのピッチに審査員の方々も真剣な眼差しで耳を傾け、フィードバックを届けます。

結果発表

ファイナルピッチ終了後。審査員の白熱した議論の末今回の優勝チーム達選ばれ、審査委員長の福島さんから発表と総評をいただきました。

優勝チーム「Soft Heart」
サービス内容:女性がもつ生理の悩みを男性と共有する事で男女間のトラブルを解決するというコンセプト。気持ちを分って欲しい女性と具体的な解決策を提示したい男性の考え方の違いを上手く利用し、生理用品を男性から女性に贈る事でパートナーとのコミュニケーションを図るというビジネスアイディア。昨今活発化しているフェムテック市場(女性特有の健康課題をテクノロジーで解決)から社会のインフラにつなげていきたいという発表に審査員が将来性を感じた事が決めてとなりました。 

怒涛の3日間はこれにて閉幕。皆さん本当にお疲れ様でした!
お忙しい中お時間を割いていただき、時に厳しい質問や投げかけなどもいただきながら審査していただいたジャッジの皆様、誠にありがとうございました!

ここからが本当の「No Talk, All Action」の始まり
優勝したチームもその他のチームも次どのようなアクションにつなげていくか?個々の取り組みに注目です

懇親会

優勝チーム Soft Heartのリーダー小田波さんの発声で懇親会がスタート!最終ピッチの重圧から解放されリラックスした表情で寿司を囲みます。チームで駆け抜けた仲間たちと感謝を伝えあったり、違うチームだった人からねぎらいの言葉を頂いたり。 3日間という短い時間ですが超超超濃密な時間を共有した参加者同士だから通じ合うものが生まれるんです。

さいごに・・・

参加いただいた皆様、コーチ・ジャッジを務めてくださった皆様、何か月も掛けてイベントを準備してきたオーガナイザーの仲間たち。そして開催にご協賛、後援いただいた皆様、関わってくださったすべての皆様に御礼申し上げます!  皆様のお力添えのおかげで、大変熱量の高い3日間を作り上げることができました。 

地域のアントレプレナーコミュニティを盛り上げるスタートアップウィーケンド金沢は今まさに始まりました。
今回のイベント良かったよ!って友達や職場の人に伝えてください。
今後もさらに多くの方々を巻き込んで3回、4回とどんどん発展させていきたいと思います。
そのためには仲間も必要です。今回参加された方、是非次回オーガナイザーでお待ちしております。

これからもどうぞStartup Weekend金沢をよろしくお願い申し上げます!

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