第5回目の開催となったStartupWeekend苫小牧!とまチョップと氷の街から始まる熱気溢れる様子をお伝えします!

■概要

日時:2024/07/19(金)~07/21(日)
会場:ココトマ
参加人数:26名
ファシリテーター:糸川郁己
オーガナイザー:朝倉健太・勝見渉・箱山秀樹・村田なちこ・下川部淳・藤田哲郎・八島恵美子・佐藤晶子・伊原千晶・右田幹・田中和宏・頼経篤史

【Day1】

 前回に引き続き、苫小牧駅に隣接する「ココトマ」での開催でした! 今回はココトマの運営会社が変わった関係もあり、改装工事真っただ中でした。

 2023年の12月の第4回開催からなんと7カ月ぶりの開催。毎回冬なので、夏っぽいアイデアを期待して暑い時期に開催してみました! さてさてどんなアイデアが出るか、始まる前から楽しみです。

 恒例のイベントTシャツは、ついにデザインを一新!(スポンサー様ありがとうございます) 村田なちこさんが「とまチョップ×SW」デザインを進化させてくれました!

 旧デザインではフラスコをとまチョップがつんつんして何かができるのを楽しみにしている様子だったのですが、新デザインではフラスコから何かが飛び出したのかとまチョップがびっくりしているデザインとなりました!

 カラーは落ち着いたオリーブ色の半袖SW苫小牧Tシャツにしました。過去のTシャツと色被りなしで落ち着いた夏らしい色を選んだのですが、よく考えたら今年オリンピックイヤーじゃないですか! オリンピックといえばオリーブ! ぴったりの色選びでしたね!(後付け大成功)

 
 前回に引き続き、今回も糸川さん(いとやん)にファシリテーターをご担当いただきました。いつも九州からはるばるお越しいただきありがとうございます。前回は初SW苫小牧で少し緊張気味だったそうですが、今回は程よくリラックスされていて笑顔も素敵でした。

 そしてアイデアをカタチにしたいと集った仲間たちと共にアイスブレイクをスタート!二つのキーワードを組み合わせてアイデア作りを行った結果、見たこともないアイデアが多々会場に飛び出すこととなりました。


 場を温めた後はいよいよ本番!アイデアを一人一人が一分間で伝えていきます!洋服のロスをなくしたい!B2B版のタイミーが欲しい!完全に消音してくれる部屋を作りたい!かさぶたをついはがしてしまう自分を戒めたい!といった様々な想い(?)を起点にアイデアが披露されていきます。けれども残念ながら一分間という時間制限のため伝え切れずに時間オーバーで終わってしまう方も。


 その次は共にスタートアップを始める仲間集めがスタート!


 合計6チームが誕生することになりました。

チーム①:タレントマッチ (スキルアップしたい学生とインターンを募集している企業のマッチング)
チーム②:キラキラJK   (学生向けファッションSNS)
チーム③:リンカルス   (熊撃退グッズ)
チーム④:暑すぎる    (ハンディファンのレンタル)
チーム⑤:SDGsing    (SDGsの活動促進)
チーム⑥:キッチンレーダー(キッチンカーの売上向上)

【Day2】

 二日目の本番はコーチング。一日目に出来上がったアイデアとチームでアクションを起こすものの、中々に事業の起点は掴み辛いもの。そこで事業立ち上げ経験を持つコーチの皆様がご支援に来てくださることとなりました。

<コーチの皆様 ※敬称略> 

・北川 拳汰(デジタルーツ株式会社)
・長山 恵(長山苫小牧不動産株式会社)
・大澤 千絵(株式会社ライフキャリア・プラス 代表取締役社長)
・野田 勝(一般社団法人リスタート夕張代表理事)
・品川 広樹(株式会社Flyers)
(左から順に)

 なぜその事業をやりたいと思ったの?その事業に顧客はいるの?どのくらいのマーケットサイズになるの?どこまで検証は進んでいる?といった質問を経て、各チームが自分のアイデアをよりよくしていくための気づきを得ていきます。チーム「キラキラJK」は一気に2名からコーチングを受け、うまくブラッシュアップを加速させていました。(その手があったか)

 コーチング後には、スポンサーの畑中様、ジャッジの山本様、ファシリテーター、オーガナイザーも入り乱れて、各チームのアイデアのブラッシュアップを後押ししました。

  コーチング終了後、1チーム大きく方向転換をしたチームはありつつも、検証がまだまだこれからのチームもあり方針を大きく変えず続けていくことに。

 ちなみに、チーム「暑すぎる」は、本人たちが熱すぎてコーチングの時間に帰ってこず・・ 昼食と夕食は後ほどスタッフでおいしく頂き、カロリーをおニクに変える週末を体現しました。

 二日目の夜は会場が閉まった後もアイデアをカタチにすべく各チームのアクションは続きます。体を休めるために早く帰宅して休んだチーム、小樽に行ったきり帰ってこないチーム、MVPの開発のため徹夜したチームも!

【Day3】

 もういよいよ最後!眠気に負けず朝から顧客開発が進みます。本当に顧客が何を求めているのか、自分たちが提案する価値は本当に刺さるのかを確かめていきます。そしてその後は製品開発とビジネスモデル設計の大詰め!泣いても笑ってもこれで最後ということで全チーム共にラストスパートの道をひた走ります。

 そして夕方からはピッチ開幕。この三日間の成果を審査員の皆様に全力でぶつける時間の幕開けです!5分間のピッチと3分間のQ&Aの始まりです!

 ここでジャッジの皆様のご登場です。今回は、3名から4名として、男女比を半々としました。

<審査員の皆様(敬称略)>

・大井 拓人(サツドラホールディングス株式会社 執行役員 事業戦略本部本部長)
・山本 紘之(山本浄化興業株式会社 代表取締役)
・四宮 琴絵(株式会社ジョイゾー 取締役副社長)
・中田 博子(株式会社 門田組  代表取締役社長)
(左から順に)

①リンカルス

 1組目は「リンカルス」! 森で突然熊に出会ったらどうするの? 腰からヘビを出して熊が逃げれば、熊を駆除せずに、人の生存確率は上げられるのでは? というユニークなアイデアでした。 色んな解決方法をついつい考えたくなる面白い課題、かつ北海道ならではの課題ですね。

②キラキラJK

 2組目、「キラキラJK」 10代向けのファッション特化のSNS。 仲のいい友達の間だけで、今日のファッションチェックを行うSNSのアイデアでした。 ファッション系の企業の広告収入で回すモデルでした。 最近流行しているBeRealといったSNSからヒントを得たようで、学生らしいフレッシュなアイデアでした。

③タレントマッチング

 3組目「タレントマッチング」 利用者の目線から見て、自分のスキルアップにつながるインターン先を見つける新しい紹介サイトのアイデアでした。 エンジニアが初級者から中級・上級者となって、仕事に活かせるスキルをつけるまでの経験の場を得るためのインターン先を探せるサイトのアイデアでした。エンジニアとしてはわかりみの深い課題でした。

④SDGsing

 

 4組目は「SDGsing」。 SDGsに取り組みたいとは思うものの、個人ではなかなかハードルが高いもの。 SDGsのイベント開催や企業の取り組みを紹介するサイトを運営するアイデアでした。 SDGsの活動をスタンプラリー方式でゲームにするなど、楽しくSDGsを実践できる工夫もしていました。

⑤キッチンレーダー

 5組目は、「キッチンレーダー」。 キッチンカーを運営しているリーダーが、イベント会場で売れない時間帯になっても、その場で売り続けないといけないという課題から始まったチーム。 土地所有者とキッチンカー事業者をつなぎ、販売データを元に売れる時間帯や売れる場所をレコメンドしてくれるという仕組みでした。 キッチンカーを運営している人でないと思いつかない面白い課題ですね。

⑥暑すぎる

 6組目は、「暑すぎる」。 昆虫少年のリーダーが奄美大島で2週間の虫取りから北海道に帰ってきて、やっと涼しくなると思った矢先、北海道でも「暑すぎる」というちょっと不思議な課題提起からスタート。 アイデアとしてはハンディ扇風機を北海道に来た旅行者向けに貸し出すというシンプルなもの。 実際に道行く旅行者に聞いてみると、北海道に行ったら涼しいだろうと思ってそういうグッズを持ってこない人が多いのだとか。

 これにて全6組の発表が終了! お疲れさまでした! ジャッジの皆様による公正な審査が始まりますが、その間に、お世話になっているスポンサーの皆様からご挨拶いただきました。

 まず、苫小牧信用金庫の北口様よりご挨拶いただきました。北口様は第4回にジャッジを担当していただき、第5回にしてスポンサーとなって頂きました。苫小牧信用金庫様とは、第1回からずっとご縁があり、今回スポンサーを引き受けていただけるとなったときはオーガナイザー一同大歓喜でした。(写真左)

 次に、「FMとまこまい」(とまこまいコミュニティ放送株式会社)局長の二瓶様にご挨拶いただきました。二瓶様は、Startup Weekend苫小牧の第1回に参加され、それから「FMとまこまい」の開局にずっと尽力、2023年についに開局を実現され、2024年のこのStartup Weekend苫小牧第5回のスポンサーとなって頂きました。 二瓶様には毎年のように顔を出していただいていて、開局までの物語はぐっとくるものがありました。(写真中央)

 最後に、本年も本イベントの開催にあたり地元でご支援くださる方々にお声掛けしてくださったリードスポンサーの久恵比寿、畑中様にご挨拶をいただきました。畑中様もゼロから苫小牧に日本語学校を立ち上げられるという大変なチャレンジをされてこられ、自らAll Actionを体現されていてリスペクトしかありません。毎年おいしいお寿司の提供もありがとうございます。(写真右)

 審査の難航により時間ができたので、今回2日目のお昼ごはんの豚丼用の豚肉を提供してくれたオーガナイザーのあっこさんからご挨拶と、新しくStartup Weekendの年間スポンサーとなったG’s Academyの卒業生である、オーガナイザーのあさけんさんと、かずさんからG’s Academy在学中の経験談を語ってもらいました!

【結果発表】

 3位は「SDGsing」! WebサイトやスタンプラリーなどのMVPがほとんどが3日間の中で作り上げられていて、実行力が評価されました。とはいえ一部補助金に頼る部分があったり、既存のサービスもあるので、他社が真似できないようなものにしていくには、まだもう少しブレイクスルーが必要そう、という評価でした。

 2位は「キラキラJK」! ビジネスとしては今すぐにでもできそうでよくまとまっていたという評価でしたが、ジャッジの四宮さんからは「もっと突き抜けろ!小さくまとまるな!」という、叱咤激励が飛びました。

 


3位の「SDGsing」(左) と 2位の「キラキラJK」(右)

 優勝チームは・・・ なんと!・・・ ななんと!・・・ 「暑すぎる」!

優勝した「暑すぎる」

 大接戦だったそうですが、苫小牧から小樽まで3時間かけて行き、ユーザーから声を聞き、ユーザーの考えを元にサービスを構築していった。その行動力と情熱が評価された結果、優勝となりました。

 ジャッジからのコメントとしては、「祇園祭とかでよくあるうちわの無料配布に変わって、同じような広告モデルでハンディファンの無料配布ができればもっと画期的だった」とのことでした。

 そして、この優勝の知らせを聞いて激震が走ったのはStartup Weekend界隈・・ みぎーが、あのみぎーが優勝しただって?! 日本全国を飛び回り、各地で開催されるStartup Weekendに参加して優勝できないこと18回のあの「みぎー」がついに!? と、TVに速報を流すレベルのニュースが日本を駆け巡りました(Startup Weekend Japan界隈に限る) 思えば、ミギーのSW初参加は2021年のStartup Weekend苫小牧(第2回)でした。苫小牧に始まり、苫小牧にて念願の初優勝!きれいな話じゃないですか。

 結果発表の最後に、ジャッジの皆様に総評いただきました。 その中でも大井様の「数多く存在するステークホルダーの誰にとっても良いもの(八方良し)をできるかぎり目指すべし」というお話は非常に感銘を受けるお話でした。

 そして、毎年恒例となっている久恵比寿様のお寿司で懇親会へ。久恵比寿の寿司職人の皆様にて、「実演握り」からの持ち込んだレーンで「ミニ回転ずし」が提供されました。直前に回転レーンが故障したとのお話を聞いていたので、「今年は回らない寿司かなぁ」という冗談を言っていたのですが、ちゃんと回りました! (間に合わせていただき本当にありがとうございました!) 夏という季節のせいなのか、いつにも増して大変おいしいお寿司でした。三日間を共に駆け抜けた仲間や、場にお越しくださったオブザーバー、スポンサー、ジャッジ、後援の皆様との交流が花開きました。

 今年も、みぎーによるバイオリン演奏とそらくんのジャグリングの余興もあり大いに盛り上がりました。オーガナイザーとしては、正直前回から7カ月ほどしかなく、開催前は参加者が集まるか不安でしたが、盛況に終わってほっとしました。苫小牧のスタートアップシーンがもっともっと盛り上がっていきそうな、そんな予感に胸が高鳴るひとときでした。


 これにてStartupWeekend苫小牧は閉幕したものの、これからもコミュニティとして活動は続きます。今回の場を無事に開催することが出来たのは、前回に参加して次回も続けていこう、この文化を苫小牧に残していこうと頑張った仲間がいたからこそです。オーガナイザーチームの連携がなければ第5回の開催はなかったに違いありません。


 苫小牧から、北海道からより多くのアントレプレナーが、スタートアップが生まれるよう、引き続きStartupWeekend苫小牧コミュニティは様々な取り組みを続けて参ります。 私の街でもやりたいねんという声がございましたら、お気軽にファシリテーター、またはオーガナイザーまでお声がけいただけたらと思います!そして最後に、本イベント開催にお力添えくださったスポンサーの皆様をご紹介し、本レポートを締めさせていただきます。

【スポンサー】
株式会社久恵比寿 様
株式会社オーティス 様
株式会社ニシムラ塗装 様
株式会社トランスクール 様
苫小牧信用金庫 様
とまこまいコミュニティ放送株式会社 様
一般財団法人 ハスカッププラザ 様
弥生株式会社 様
G’s ACADEMY 様

【後援】
苫小牧市役所 様
苫小牧工業高等専門学校 様

【イベントページ】
Doorkeeper

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