日本のど真ん中から、現状打破を—。
2023年10月20日(金)から22日(日)にかけた3日間、Startup Weekend名古屋が開かれました。テーマとして掲げるは「現状打破」。37人の参加者は「新しいことに挑戦したい!」「このままでいいのだろうか」といったそれぞれの思いを胸に、54時間でアイデアをカタチに仕上げました。
今、日本の中でスタートアップがアツい街・名古屋で始まった3日間の様子をお伝えします。
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開催概要
日時:2023年10月20日(金)—22日(日)
会場:OKB Harmony Plaza 名駅(大垣共立銀行 名駅出張所)
参加人数:37人
ファシリテーター:糸川 郁己
リードオーガナイザー:永原 尚大
オーガナイザー:前田 洋佑、篠田 周作、北原 陽子、加藤 修大、田中 翔麻
リードスポンサー:名南M&A株式会社 様
会場スポンサー:大垣共立銀行 様、株式会社OKBキャピタル 様
スポンサー:STATION Ai株式会社 様、東海旅客鉄道株式会社(JR東海) 様、TechArtIdea 様、Su__i(Crystal株式会社)様、株式会社エフ・シー・シー 様、株式会社アルファドライブ 様
後援:愛知県 様、名古屋市 様
日本全国・通年スポンサー:弥生株式会社 様
Day1_10/20(金)
開幕、SW名古屋。
今回のSW名古屋では大垣共立銀行様とOKBキャピタル様にご協賛いただき、名古屋駅から徒歩3分の場所にある「OKB Harmony Plaza 名駅(大垣共立銀行 名駅出張所)」を会場として使わせていただきました!
現状打破を志す方々を全国各地から受け入れられる最高の場所でした。
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今回の開催では、16歳の高校生から60代までの多様な参加者が集いました!
金曜日の夜に会場に到着したら、まずは懇親会から始まるのがStartup Weekend流。
ピザや豪華なオードブルを片手に、初対面の人たちは打ち解けていきます。
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続々と人が集まり場がアツくなってきたところで、グループワーク会場へ移動。
今回のファシリテーター、糸川郁己さんによる開幕挨拶によってSW名古屋の号砲が鳴りました。
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HALF BAKED
開幕挨拶や趣旨説明が終わると、「関係ないワードを2つ組み合わせて即席のビジネスをつくる」HALF BAKEDというゲームで頭の体操をします。
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1min Pitch!!
HALF BAKEDを終えて会場のボルテージが高まってきたところで、いよいよ実現したいアイデアを1分で話す「1分ピッチ」へ!
総勢20人が持ち寄ったアイデアを情熱と共に伝えていきます。
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ピッチに挑んだ20人は、「こんな世の中にしたい!」「これが作りたいんだ!」といった実現したい思いを語り、輝いた表情を見せていました。
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……とはいっても、Startup Weekendでは全ての思いをカタチにできるわけではありません。
3日間を共に駆け抜ける仲間を見つけることが必要です。
3日間で取り組んでみたいアイデアに投票したり、直接話を聞いてみたりしてチームを作ります。
「どうしてそのビジネスを考えたのか」「成長する可能性はあるのか」「何を目指しているのか」とアイデアが深ぼられていきました。
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時にはファシリテーターのマイクを奪ってメンバー募集をPRしたり、外部から助っ人を呼んでチームに必要な最小人数の制限をクリアしたりとドラマが見られました。
最終的に7チームが完成しました。
3日間で、アイデアがどのようにカタチになるのか楽しみですね!
チームができた後は連絡先を交換し、メンバー同士で懇親を深めるため飲みに繰り出したり、作戦会議をしたりとチームの色が見えはじめてきました。
Day2_10/21(土)
熱狂の3日間が始まってから早12時間が経過した2日目の朝。続々とチームが集まってきました。
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糸川さんのファシリテーションが終わると早速、街へ繰り出してヒアリングへ行ったり、実証に繰り出したりとSWが重要視する「No Talk, All Action」の考えが体現されていました。
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コーチングセッション
頭を使い、体も使い、アイデアが着々とカタチになっていく
ボリューム満点のランチも食べて、さあこれからだ!!
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……という夢を見ていられるのはお昼まで。
午後からはStartup Weekendの関門、アントレプレナーとしてご活躍のみなさまから愛のあるフィードバックが届けられます。
コーチのみなさま
実川 大海 様
トランスミット株式会社 CEO
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松田 千恵子 様
Gftd Works株式会社 代表取締役
Gftd Japan株式会社 取締役
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岩木 勇一郎 様
株式会社スピード代表取締役/プロデューサー/監督
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川村 敦 様
株式会社CROSLAN 代表取締役
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藤田 恭兵 様
株式会社On-Co 共同創業者
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コーチのみなさまから笑顔でご挨拶いただき、コーチングセッションが開幕します!
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考えていたビジネスアイデアをピボットすることを決意したチームもあれば、新たなヒントを得るチームもありました!どのチームにとっても、貴重な時間となりました。
コーチとしてお力添えいただいたみなさま、お忙しい中ありがとうございました!
ここで強調したいことはピボットは悪いことではない、ということです。
最終的に目指すべきは「顧客の課題を解決するソリューションを作り上げること」であり、このままでは達成できないことが分かったことは大切な学びです。
Startup Weekendではピボットを繰り返すことはよくある光景の一つです。
さらに言えば、コーチングが終わっても最終ピッチまで23時間もの時間があります。
参加者は、残された時間を有意義に使い、アイデアをカタチにするために全力疾走していきました。
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21時に会場がクローズして、最終ピッチまで残り18時間—。
スタートアップ支援拠点のSTATION Ai様を使わせていただき、夜中までアイデアをカタチにしていくチームもありました。
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Day3_10/22(日)
3日目がやってきました。Startup Weekendは大詰めを迎えます!
長いようで短い夜を経た参加者たちは輝いているようにみえました。
「やるしかない!」と腹をくくったり、「これならイケる!」と確信を持ったりとそれぞれ活路を見出していたからです。
最終ピッチまで残り数時間。
デッドラインに追われながらの作業に会場には緊張感が漂いますが、止まったり悩んでいる時間はありません。
チームが一体となって、猛烈にアイデアをカタチにしていくこの瞬間こそ、Startup Weekendの醍醐味です!
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FINAL Pitch!!
3日間を走り抜けた先には、どんな景色が見られるのでしょうか。
Actionを重ね、駆け抜けてきた3日間を披露するファイナルピッチが幕を開きます。
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ジャッジのみなさま
岩田 真吾 様
三星グループ 代表
・三星毛糸株式会社(MITSUBOSHI 1887)代表取締役社長
・三星ケミカル株式会社 代表取締役社長
・株式会社ウラノス 代表取締役社長
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岡田 恒一 様
株式会社OKBキャピタル 代表取締役社長
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篠田 康人 様
名南M&A株式会社 代表取締役社長
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畠岡 潤一 様
SyncMOF株式会社 代表取締役社長兼CEO
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ここからは発表順に、各チームのピッチ内容を紹介します!
①:味噌煮込みうどんパン普及委員会(仮):「名古屋の土産は育児中に向いていない」という課題から、手軽に食べられて満腹になる「味噌煮込みうどんパン」という新たな名古屋土産を提案
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②Our Team:ベンチャーやスタートアップでは中途採用した人を会社にカルチャーフィットさせる制度や人材が足りないという課題に対し、カルチャーフィットを支援するサービス
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③The Powder:飲み会や宅飲みで盛り上がれる知育菓子「The Powder」。粉を混ぜて色が変わる知育菓子を科学的に解説するなどして、大人が楽しめるように。
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④HYPE:イベント主催者が抱える「集客や告知のためにプラットフォームを複数使っているけど、管理が面倒」という課題に対する、イベントページを一元管理できる「Evenry」
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⑤STUDY QUEST:「勉強したいけど、何からしていいか分からない!」という悩みに対する、目標から逆算して「最短ルート」を示してくれる社会人基礎勉強サポートアプリ
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⑥栄虹:一見さんお断りなどのディープなお店のオーナーが、お店の文化を守りつつも新たな顧客を集客できるサービス
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⑦おんちーず:方向音痴の原因となる「空間把握能力」を養うための、子ども向け地図とウォーキングイベント
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各チームのピッチに、ジャッジのみなさまも真剣な眼差しで耳を傾け、フィードバックを届けていきました。
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結果発表
そして、ファイナルピッチ終了後。ジャッジで白熱した議論の末、表彰チームが選ばれました。
名南M&A 賞:おんちーず
方向音痴という多くの人々が抱える課題に対するソリューションであったことが評価のポイントとなりました。ジャッジの篠田様は「ぜひ事業化を進めていただきたい」と激励しました。
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3位:The Powder
2日目の夜にバーへ行ってアイデアを検証したり、課題に対するソリューションが斬新だったりしたことが評価されました。ジャッジの畠岡様からは「小さく成功することも大事。何かしら、小さな成功を積み重ねて大きくなっていくと面白い」とアドバイスいただきました。
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2位:HYPE
参加者が経験していた課題をベースにしたアイデアということもあり、課題への解像度の高さが評価されました。ジャッジの岡田様は「ぜひブラッシュアップして大きく羽ばたいていただきたい」と応援しました。
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優勝:味噌煮込みうどんパン普及委員会(仮)
圧倒的な検証力が評価され満場一致での優勝でした。実際に、3日間の間で愛知県の清須市役所で販売することまで決めていました。そして「狂気のようなアイデア」(ジャッジの岩田様)という点もプラスに働きました。狂ったようなアイデアはユニークさにつながります。自らの「どうしてもこれを実現したい」という強烈な思いもジャッジに響いたようです。
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そして最後に。
「ジャッジによる質問は参加者を攻撃するためではなく、アシストするつもりで、『これでいいシュートをキメてね』という思いでパスを出している」とジャッジの岩田様は強調します。
参加者のみなさまには、5分間のピッチでは伝えきれなかった思いや伝え忘れを補足するための、ピッチ時間を拡張する技として質問時間を活用していただければと思います。
After Party
怒涛の3日間はこれにて閉幕です。
最後はお待ちかね、豪勢なオードブルを共にしての懇親会です!
乾杯のあいさつは、優勝チームの味噌煮込みうどんパン普及委員会(仮)に務めていただきました。
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これまでの重圧や緊張はすっかり吹き飛び、リラックスした表情で楽しみました!
ジャッジにフィードバックを聞きに行ったり、同じチームで駆け抜けた仲間に感謝を伝えたり、他のチームの様子を聞いて学びを得たり、…と新たな気づきや出会いが生まれる場となりました。
おわりに
参加いただいたみなさま、コーチ・ジャッジを務めていただいたみなさま、そして開催にご協賛いただいたみなさま。熱量の高い3日間が生まれたことは、Startup Weekend名古屋に関わっていただいたすべての方々のお力添えの結果であり、改めて厚く御礼申し上げます。
また、多くの参加者から「次回以降や我が街でオーガナイザー(運営)をやってみたい!」とお声がけいただきました。
今後も、多くの方々を巻き込み、お力添えいただき、名古屋の起業家コミュニティを盛り上げてまりります。引き続き、日本のど真ん中から現状打破を生み出すStartup Weekendをよろしくお願い申し上げます。
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