「熱海の奇跡」を超えて、誰も見たことのない“挑戦の3日間”へ。
2025年6月20日(金) ~ 6月22日(日) の3日間で、昨年に続き2回目となるStartup Weekend熱海を開催しました。
「熱海の奇跡」を超えて、誰も見たことのない“挑戦の3日間”となりました。
かつて「もう再生は難しい」とさえ囁かれた低迷期から一変、見事に復活を遂げたように見える熱海。しかし、表面だけではわからない現実があります。
高齢化率48.6%、空き家率52.7% ―― 数字が映し出すのは、次なる危機と新たなチャンスの交錯。
そんな現状を突破し、「熱海にしかできない価値」を創り出す原動力となるのが、若きスタートアップたちのエネルギーです。
「人が集い、人が挑み、人が変える」
熱海に今、起業家たちのコミュニティが芽吹き始めています。
起業を夢見る若者も、第一線で闘う経営者も、30人という数字をはるかに上回る熱量でぶつかり合う3日間。
——Startup Weekend熱海、開幕。
ここから始まる“本気の化学反応”を、臨場感そのままにレポートします。
開催概要
日時:2025年6月20日(金)~6月22日(日)
参加人数:14名
会場:熱海レンタルスペース naedocoはなれ
ファシリテーター(敬称略):本田 浩之(abtribe合同会社 代表社員)
スポンサー(敬称略・順不同):EXPACT株式会社、コダワリ・ビジネス・コンサルティング株式会社
後援:熱海市、一般財団法人 熱海観光局
オーガナイザー:六笠 雄登、溝田 光志、髙地 耕平、大竹 啓介、渡邊 歩佳
【Day1】6/20(金)
今回の会場は、株式会社machimoriが運営する会議室「naedocoはなれ」です。同社は熱海のまちづくり会社であり、宿泊会場 guest house MARUYAの運営会社でもあります。
「naedocoはなれ」があるのは、熱海銀座商店街。昼間は多くの観光客で賑わうこの場所で、参加者たちはアイデアをカタチにすべく奮闘しました。
18:00 交流会
18:00に開場すると、参加者たちが続々と会場にやってきました。呼ばれたい名前を名札に書いて席に着くと、まずは腹ごしらえと交流の時間です。
初日の夜ご飯は、熱海市伊豆山で昭和10年から続く「喜与味」の弁当。はじめは緊張していた参加者たちも、弁当を食べ終わるころには和やかな雰囲気になりました。
18:30 ファシリテーター挨拶
今回のSW熱海のファシリテーターは本田浩之さん。開幕の挨拶と3日間のご説明をいただきました。
熱海観光局の上田和佳様に、熱海市の現状と課題について現地からの目線でご解説いただきました。
その後、アイスブレイクとして「関係ないワードを2つ組み合わせて即席のビジネスをつくる」HALF BAKEDというゲームを行いました。
19:45 1分ピッチ
会場の熱量が高まったところで、1分ピッチを行います。3日間一緒に戦う仲間を集めるために、各々が持ち寄った渾身のアイデアを1分間で伝えました。
20:30 チームビルド
投票・チームビルドの結果、4チームが誕生しました。これからの約50時間をこのメンバーで駆け抜けます。
Project K
熱儲(ネツモウ)
Shito -私陶-
#120
21:00 宿泊会場へ
チーム結成ができたところで1日目は一旦終了。
会場のすぐ目の前にあるゲストハウス「MARUYA」へ
参加者は同じ屋根の下に集います。
単なる宿泊は、“まだ見ぬ仲間”とのつながりに変わります。
深夜の熱海、まちの静けさの中で交わされるリアルな対話。
「今このまちに必要なものは?」「自分たちができることは?」
ラウンジで語り明かし、中には夜のまちへ飛び出し、現場の声を拾いに行くチームも。
夜が深まるごとに、熱気は高まり、まちも、人も、そしてアイデアも、
少しずつ熱海の夜に溶けこんでいきます。
ここから、明日のドラマが始まります。
【Day2】6/21(土)
8:00 朝食
2日目の始まりは丁寧な朝食から。ゲストハウスのラウンジでコーヒーを淹れたり、オーナーの方に作っていただいたお味噌汁とごはんのセットをいただいたりしました。
10:00 開場
開場すると、各チームはすぐにアイデアのブラッシュアップに取り掛かりました。”No Talk, All Action” の精神で、机上の議論に留まらず熱海の街を歩く潜在顧客へのインタビューを積極的に実施。顧客のリアルな声に耳を傾け、アイデアの検証と改善を繰り返しました。
12:00 昼食
2日目の昼食は、地元からも観光客からも愛され、常に行列が絶えない老舗「宝亭」のカツカレー。エネルギーチャージをして午後を迎えます。
14:00 コーチング開始
続いてはコーチングの時間です。アイデアをカタチにするのに苦労している参加者たちに、スタートアップで活躍する先輩起業家からアドバイスが送られました。
コーチ(敬称略):
小松 浩二(株式会社REFS 代表取締役)
佐々木梨華(株式会社Gensen & Co 代表取締役)
小寺 毅 (みずのみず株式会社 代表取締役 CEO)
18:30 夕食
2日目の夕食は、コーチ小松さんが代表を務めるREFSのお弁当です。地元農家のおいしい野菜を届けるREFS。健康に気を遣ったお弁当で身体の中からリフレッシュしました。
21:00 2日目終了
コーチの助言を受けて、新たな議論を進めるチームや顧客の声を聞きに行くチームなど、よりブラッシュアップが進みました。熱中しすぎてなかなか帰ってこない参加者もいたようです。
どのように検証するのか、その検証は正しいのか。始まってから24時間以上経過しました。ピッチに向けて、徹底的なブラッシュアップが続けられました。
【Day3】6/30(日)
9:00 開場
いよいよ最終日です。昨晩宿泊会場に戻ってもなお議論が続き、そのまま夜を明かしたチームもいたようです。
12:00 昼食
3日目の昼食は、釜鶴ひもの店が手がけるダイニング「かまなり」のバーガー2種(あじひものバーガー・スモークさばバーガー)。皆さん片手に持って食べながら議論を続けていました。チームによっては最後の最後まで顧客の声を求めて会場から飛び出ていました。
15:00 最終ピッチ&審査
ついに最終ピッチの時間です。発表寸前までスライドの修正が続き、各チーム5分間で、熱い想いを伝えます。ジャッジには実際に社会で活躍する3名をお招きし、Validation(検証)、Execution and Design(実行とデザイン)、Business Model(ビジネスモデル)の3点で審査していただきました。
ジャッジ(敬称略):
武藤 博昭(株式会社コモンズ 代表取締役(一社)熱海怪獣映画祭 顧問/プロデューサー)
水野滋(DxDebit株式会社(代表取締役社長/CEO))
大谷内 隆輔(コダワリ・ビジネス・コンサルティング株式会社 代表取締役)
熱儲(ネツモウ)
女性向け駅ナカシャワールームを提案。
たくさんヒアリングして、リアルな声を反映しました。
Ceramic Supply Warehouse
陶芸家のメンバーがいるこのチームは、高級飲食店向けに陶器のサブスクを提案しました。
#120
AIを活用した応急処置サポートシステムを考案しました。メンバーの原体験から生まれたアイデアです。
Project K
起雲閣を利用して、エグゼクティブ向けの宿泊や企業研修を提案。自作のプロモーションビデオで審査員を惹きつけました。
17:00 結果発表
特別賞 : #120
特別賞を獲得したのは、AI応急処置サービスを考案した#120!
優勝 : Project K
エグゼクティブ向けの起雲閣利用を考案したProject Kが見事優勝を獲得しました。
ぜひやっていただきたいと、審査員からも意欲的なお言葉がありました。
17:30 懇親会
発表が終わって、懇親会です。夜ご飯を用意してくれたのは熱海市渚町の創作和食店「ハレのヒ」。地元の食材を取り入れたオードブルが卓上を彩りました。
懇親会では3日間をともにした参加者同士で互いに感想を共有したり、コーチ・ジャッジ・スポンサーと交流したりと、心地よい余韻を共有する意味のある時間が流れていました。
最後に
ファシリテーターの本田さん、スポンサーのみなさま、コーチ・ジャッジのみなさま、そして何よりSW熱海に参加してくださったみなさま、3日間どうもありがとうございました。
今回のStartup Weekendは宿などでのチームを超えた交流が活発であり、かつ地元の方々の温かみに大いに助けられたため、”熱海”だからこそできたStartup Weekendになっていたように感じました。
次回以降も”熱海”にしかできないStartup Weekendを目指し成長していくので見逃さないでください!!
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