2017年11月3日(金)~11月5日(日)にかけて、Startup Weekend Tokyo Space が開催されました!日本では初開催となる、宇宙“Space”がテーマのStartup Weekend。宇宙への迸る熱い想いが詰まった濃い3日間となりました。

会場は、東京駅からのアクセスが非常に良く、“創業・起業をより身近なものに”をコンセプトに掲げている、Startup Hub Tokyoさんの施設をお借りしました。

さてどんなアイデアが生まれるのか・・・!

まずは、懇親会からスタートです。
皆さん楽しそうに交流していますね。

今回は、国内外の宇宙技術・研究・サービスを発信しているメディアである、“宙畑”の皆さまにデザインを作成して頂き、青色のTシャツを準備しました!カッコいいデザインですね!

さて、ファシリテーターから最初の説明があり、Startup Weekend恒例のHalf Bakedです。

Half Bakedのキーワードも、宇宙っぽい単語が紛れていますね~。

 

 

 

 

 

 

Half Bakedで皆さんの肩の力が抜けたところで、いよいよピッチのスタートです!今回は、14人の参加者がピッチをしてくれました!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

全員のピッチのアイデアは、このようになりました。どのピッチアイデアも宇宙に関するものばかりですが、似たようなものは少なく多様なアイデアが出てきました。さて、どのアイデアが残るのか!!

ここで、参加者とピッチをした人との間のヒアリングタイムです。この間に、ピッチをしなかった参加者は、自らが持つ3票をどのアイデアに投票するかを決めます。

そして、投票タイムです。

 

そして残ったアイデアは、こちらの方々です!
残った方々の半分が学生さんでした。

そして、以下の5チームが誕生しました。

 

1つ目はこちら!“地方の課題を、宇宙技術で解決する”といったピッチのアイデアでした。このチームは、全員が地方出身の方で構成されていたのが特徴です。さて、最終プレゼンの時にどんなアイデアになるのでしょうか。

 

2つ目のチームはこちら!“宇宙での娯楽を作りたい”というピッチアイデアのもと結成したチームです。チームの人数が多く、けっこうコアな宇宙ファンが多いのが特徴でした。最終日が楽しみです。

 

3つ目はこちら。沖縄から来た中学1年生のピッチアイデアに大人たちが集まって出来たチームです。宇宙レストランを作りたい!というピッチアイデアでした。50代の参加者と中学生が一緒というStartup Weekendでも珍しいメンバー構成のチームでした。

 

4つ目はこちら。“デジタルサイネージの広告を、GPSデータを使って最適化させる”といったピッチのアイデアでした。最終日、どんなアイデアに仕上げてくるのでしょうか。

 

最後がこちらのチーム。チームリーダーはなんと、石川県から来てくれた大学生!ピッチのアイデアは、“宇宙の魅力を教育に持ち込む宇宙アカデミーを作る”といったものでした。宇宙関連の勉強をしている大学生もチームメンバーにいて、バランスのとれたチームでした。

 

最後に、Startup Weekend Tokyo Spaceのオーガナイザーメンバーの集合写真!運営メンバーも楽しみながら、皆さんをサポートしていきます。

 

 

 

午前9時。
2日目のスタートです!

最初に、ファシリテーターから、少しだけ今後のアクションについてアドバイスがあります。2か目昼のコーチングの案内や最終日のプレゼンでの審査基準だったり、リーンスタートアップの考えの中で重要なMVP(Minimum Viable Product)などの話がありました。

 

そして各チーム、アクションに移っていきます。どのチームも白熱した議論を行っていて、あっという間にお昼ご飯の時間です。

オーガナイザーに、インタビューをしてくるチームもありました!積極的でとてもいいですね!

“宇宙開発人材の方と一緒に仕事をしたいですか?”
皆さんは、Yes? No? どちらでしょうか。

お昼ご飯、美味しそうですね!

 

そして、あっという間にコーチングの時間です。
皆さんのチームにコーチの方が入って、約20分、壁打ち相手となってくれています。コーチの方々も、自らの宇宙産業での経験を基に、様々なアドバイスをして下さっています。参加者もコーチの皆さんも真剣な表情です!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ここで、コーチの方々の紹介です。

金本成生さん。
衛星キット開発や衛星データ解析ソフトウェア開発などを手掛ける、株式会社Space Shiftの代表取締役を務めておられます。

 

木村 俊介さん。
システムエンジニアリングが欠かせない人工衛星の設計開発ノウハウを詰め込んだ、B2B向けクラウドサービスの開発を行っている、株式会社化レヴィのCFOを務めておられます。

 

坂本啓さん。
米国コロラド大学ボルタ―校で博士号を取得され、現在は東京工業大学 機械宇宙システム専攻で准教授を務めておられます。専門は人工衛星に用いる展開構造物の設計・解析で、他にも、アントレプレナーシップ育成を目指したPBL講義も担当されています。

 

石亀一郎さん。
近年急増する小型人工衛星に向けた通信インフラの整備を目的としている株式会社インフォステラのCOOを務めておられます。今回のコーチの方々の中で唯一、資金調達に成功している宇宙ベンチャーの創業メンバーです。

 

最後に、一部のオーガナイザーと集合写真。
コーチの皆さま、お忙しい中、本当にありがとうございました!!

 

 

コーチングの時間も終わり、2日目の午後7時。
ファシリテーターが、Startup Weekendお馴染みのグラフを参加者の皆さんに見せます。

これは、参加者の方々のモチベーションを表したグラフです。テンションはどんどん下がっていき、深夜2時が最低となるそうです

ファシリテーターの成松さんも、皆さんのテンションをあげようと、参加者の皆さんと軽快なやりとりをしています。

 

しっかり休んで、明日も頑張りましょう!

 

 

午前9時。
3日目のスタートです。参加者の皆さんは、色々なサイトで情報を集めたり、外で顧客検証をしたり、17時の最終プレゼンに向けて必死にアクションをしています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、17時になり、最終プレゼンの開始です!

Welcome to final presentation of Startup Weekend Tokyo Space!
今回は、最終プレゼンを見学に来て下さった参加者も10人程おられました!

 

最初のプレゼンは、チーム“SPACON”です。
プロダクトは、【屋内測位システムを用いた、データ分析&コンサルティング】です。

このチームは、「屋外での位置情報は既存の技術で分かるが、屋内での正確な位置情報については分からない」という課題に着目しました。

顧客は、アウトレットなどの大型商業施設を想定して、【IMESという宇宙技術を用いた屋内測位システムで商業施設内での人の動きや滞在時間を取得し、それらのデータを用いて大型商業施設の出店計画を支援する】という事業が、この3日間のアウトプットでした。

今回の審査員の一人の神武直彦さんは、IMESコンソーシアム代表幹事を務めておられるので、厳しい質問が飛んできます。

 

2番目のプレゼンは、チーム“宇宙アカデミー”です。
プロダクトは、【学校では普段学べない宇宙コンテンツ】です。

このチームは、「17万人以上の生徒が長期欠席者だと言われており、その子供たちに満足する教育が行えていない」という課題に着目しました。

 

そこで、新たな「学びの場」を必要とする子供たちをユーザーと定め、【既存の学習科目に宇宙を掛け合わせる学習コンテンツを提供する】という事業がこの3日間のアウトプットでした。

また、検証結果として以下の結果が得られたとの事です。
①保護者へのインタビュー。
理科・宇宙を掛け合わせた授業をさせたいという声が最も多かった。
②フリースクール運営者への提案。
長期欠席者の生徒の親御さんも興味をもってくれるのではないかという声を聞けた。

 

プレゼンでは例として、Cansatを用いた理科実験×宇宙のデモを行っていました。

 

3番目のプレゼンは、チーム“FAN in Space”です。
プロダクトは、【無限大の宇宙エンタメプラットフォーム】です。

このチームは、【宇宙に興味のある友達が周囲にいない、宇宙好きが孤独感を感じる。】という課題に着目しました。

そこで、国立天文台が開発した既存のソフトであるMitakaを活用した、【Mitaka VR (基本無料プラットフォーム)を開発する事業】が、この3日間のアウトプットでした。コメント機能や宇宙好きコミュ二ティ、ゲームアニメの基地などのエンタメ要素を機能として含むそうです。

ユーザーの宇宙好きは無料で使用でき、顧客としては、宇宙をモチーフにした既存の事業者とリアルな今後の宇宙事業者を想定していました。

 

4番目のプレゼンは、チーム“Mikan”です。
プロダクトは、【衛星データを用いたインフラ監視サービス ”老朽の防人”】です。

 

このチームは、
①地方インフラに対して適切な補修が実施されない事で、損傷が悪化している。
②橋は全国に70万あり、30万が管理データ不明。
③年間1400箇所が封鎖、5年に1回は近接目視点検が義務つけられたが、地方では困難。

という地方インフラに関する複数の課題に着目しました。

様々な地方インフラの中でも、「橋」と「路面」の保全マネジメント事業に着目。【自社で提供するマップで、橋と路面の損傷具合を監視するサービスを提供し、老朽を予防する事によってトータルコストを削減可能】とする事業が、この3日間のアウトプットでした。

このチームは、リーダーだけでなく全員がプレゼンの発表をしていて、チームの一体感があったのが印象的でした。

 

審査員からは、厳しい質問と共に、「衛星データに加えて、地方の人が壊れそうならスマホでアップするといったサービスも組み合わせるといいのではないか?」といったコメントも寄せられました。

 

最後のプレゼンは、チーム“Unipopina”です。
プロダクトは、【宇宙飛行士のストレスを軽減させるVRアプリ】です。

このチームは、【長期に渡り宇宙で生活する人にストレスがかかる。長期宇宙滞在者の家族が同じ時間を共有できない。】という課題に着目しました。

 

そこで、VRを用いた、【双方向のコミュニケーションを可能とする、宇宙向け遠隔共食サービス】という事業が、この3日間のアウトプットでした。

ユーザーは、宇宙飛行士や宇宙旅行者だけでなく、単身赴任者や独居老人などの地上にいる人々も想定しているのが特徴的でした。

また、検証として、15名の1人暮らしの方へインタビューしてみた所、
・100%の人が使いたい!との回答
・53 %の人が買いたい!との回答
だったとの事です。

 

5チームのプレゼンが終了。

5名の審査員の皆さんによる協議は難航しました。
その結果、優勝は、

チーム“Unipopina”!!

 

審査員の1人の石田真康さんからは、「どのチームも素晴らしかったが、宇宙に関するビジネスを考える上で、地上の人にもビジネスモデルを考えている点が評価できる」とのコメントが送られました。

 

しかし、Startup Weekendで重要なのは、順位ではありません。この3日間が終わった後もアクションを継続させていく事です。Startup Weekendが創るのは、スタートアップではありません。起業家です。別に実際に起業しなくても、起業家精神 アントレプレナーシップ精神は持ち続ける事が出来ます。まさにその意志こそが重要だと、Startup Weekendは考えています。

今回の運営メンバーは全員、単にイベントを開催させる事でなく、日本の宇宙開発の未来を本気で考えるコミュニティを創っていく事を重要視しています。

ですので、イベントの約一か月後の12月7日(木)には、慶応義塾大学三田キャンパスにて、【宇宙スタートアップ・ダイアログ】と題して、宇宙ビジネスに関して共に学び共に語り合う場を企画しています。こちらの詳細は、Startup Weekend Tokyoのコミュニティページにて随時更新予定です。

 

宇宙産業が、日本の基幹産業となり日本を支えていく日を目標に、参加者・審査員・コーチ・運営メンバーの垣根を超えて日本の宇宙産業に関わっていく事を支えるコミュニティとして、今後もStartup Weekend Tokyo Spaceを暖かく見守って頂ければ幸いです。

 

 

参加者の皆さん、3日間、本当にお疲れ様でした!!!

 

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Startup Weekend Tokyo Space にご協力いただいた関係者の皆さまに

心より感謝申し上げます.

■協力

・Startup Hub Tokyo 様

・弥生株式会社 様

■審査員

・スペースアクセス株式会社 代表取締役

大貫 美鈴 様

・慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科 准教授

神武 直彦 様

・A.T. カーニー株式会社 プリンシパル
一般社団法人SPACETIDE 代表理事

石田 真康 様

・青山学院大学 地球社会共生学部 教授
マップコンシェルジュ株式会社 代表取締役社長

古橋 大地 様

・学習院大学 法学部教授

小塚 荘一郎 様

■コーチ

・株式会社インフォステラ 取締役COO

石亀 一郎 様

・株式会社スペースシフト代表取締役
エリジウムスペース取締役

金本 成生 様

・株式会社レヴィ 共同創業者CFO

木村 俊介 様

・東京工業大学 工学院機械系 准教授

坂本 啓 様

■デザイン

宙畑

・山田 千晶 様

■ファシリテーター

・成松 美菜

■リードオーガナイザー

・長田 大輝

■オーガナイザー

・高橋 昌紀

・今村 鮎子

・土田 勇介

・佐藤 有花

・飯島 聡美

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